ピアノ Diary
以前、
「絶対音感」につきまして書かせて頂きましたが、
それに加えまして、「うなり」について書かせて頂きたいと思います。
ピアノの音程を合わせる調律ですが、
ギターやヴァイオリン等の弦楽器は弦を張っているネジがだんだんゆるむと音が下がってしまう為、
演奏する前にチューニングという作業をすると思いますが、
それと同じ作業が、ピアノの弦にも必要で、
チューニング作業の調律をするのですが、
ギターやヴァイオリンのように弦が見えている楽器ではなく、
大きなフレームに張ってある弦の為、
特別な工具で調律師が行う専門的な作業になります。
それには、ネジをまわす工具のみで調律する為、
調律には絶対音感が必要で、
調律師は みんな絶対音感を持っている、
持っていないとなれない、と思われていることがありますが、
調律に、音を合わせる器具のようなものはなく、
基音となる「ヘルツ」を音叉で 合わせた後は、工具のみで、実際調律師の耳だけで合わせています。
しかし、それは、音を合わせているのではなく、
ピアノは複数の弦から同じ音を奏でている為、
その弦同士を合わせる作業、
そこから出る『うなり』というものを合わせる 作業をしています。
それには、絶対音感が必要などころか、
それが邪魔をしてしまい、うなりを聴くことが 困難な場合もあるくらいなのです。
長年毎日のようにピアノに触れ、弾き続けてきた私にとって、
ピアノの音がこんなに聴き分けて合わせることが難しいことや、
こんなにピアノに対して無知なことに衝撃と 怒りをおぼえ、猛反省を致しました 。