ピアノ Diary
ピアノの形は、横型で大きな「グランドピアノ」と、
縦型の「アップライトピアノ」といった、
大きく2種類のタイプに分かれています。
鍵盤の大きさや数は変わらず、
全て同じ音を奏でることの出来る共通したピアノなのですが、
実は、大きさだけではなく中の構造も異なります。
今回は、その構造の違いを比較してみていきたいと思います。
まず名称ですが、
・ 「グランドピアノ」は、英語での呼び名で、Grandは「壮大な、豪華な」に由来しています。
・ 「アップライトピアノ」は、英語での呼び名で、upright「直立」に由来しています。
そしてピアノの仕組みを表す言葉として、「アクション」というものがあるのですが、
・ グランドピアノのアクションは、鍵の力をハンマーへ伝達し、ハンマーが弦を打つ構造になっています。
ハンマーは下側から弦を打ち、ダンパーはハンマーが打弦する直前に弦から持ち上げられ、鍵を放すと、ダンパーは開始位置に戻り、音を減衰させる仕組みです。
・ アップライトピアノのアクションは、グランドの構造を模倣して、縦型(でも出来るよう)にした形です。
ですので、押鍵された鍵盤とハンマーは同一方向でないため、力と時間のロスが生じます。
比較すると、グランドピアノでは、
ハンマーが反動と重力によって自然な動きで下に落ちるのに対し、
アップライトピアノは前後に動く形なので、
反応のよいピアノ・アクションを製造することは難しく、
ハンマーを戻すのにバネの力を借りるため、
特に連打性能に関しては決定的に違い、
グランドピアノは
1 秒間に 13~14 回の連打が可能ですが、アップライトピアノは通常その半分程度での 7 回程度です。
このように、同じピアノではありますが、
構造の違いから、決定的に違う部分があるということも、
一つ覚えておくとよいかと思います。
次回は、ペダルについてお話したいと思います。